これだけは知っておけ!

いろんな情報が飛び交っていますが、これだけは知っておいたほうが情報を厳選してお届けします。

食品パッケージのデザインをする時のコツ

最終更新日 2024年5月5日 by ouraku

消費者に商品を選んでもらうには、パッケージデザインはこだわるべきポイントとなります。
実際に食品を食べずに美味しそうと感じさせることができれば、多くの人に愛される商品になるためです。
また人間は視覚から得られる情報に大きな影響を受けています。
話や文字といった言語情報が与える影響は全体の7%、聴覚情報は38%とされます。

メラビアンの法則

パッケージデザインを含めた視覚情報は55%を占めており、メラビアンの法則を呼ばれています。
この法則はコミュニケーションに関わるものとして発表されましたが、企業と消費者のコミュニケーションという意味では商品の見た目を良くすることが良好な関係を築く近道と解釈できます。
極端なケースでは中身が良くても見た目が悪ければ評価の低い商品として扱われるということであり、ヒット商品を作る時には無視できないと包装業界で老舗の朋和産業さんは言います。

食品パッケージをデザインする時に大切なのは、ごちゃごちゃと情報を盛り込まないことです。 情報量が多すぎると、脳の処理が追いつかずストレスを感じます。朋和産業株式会社

自信のある商品ほどたくさんのおすすめポイントを消費者に伝えたくなりますが、見ていて疲れるといった事態に陥らないようにしましょう。
一番良い部分だけをピックアップし、他の競合するものと似たような情報は省きます。

キャッチコピーを使えば短くインパクトが残るので効果的

キャッチコピーを使えば、短くインパクトが残るので効果的です。
「記念日に」「やみつき」など特別感を演出できると、多少価格が高くても消費者側が新しい価値を付与します。
期間限定という言葉の弱い人は多く、ハロウィンやクリスマスシーズンの売れ行きは好調になります。
キャッチコピーだけで季節感を出すよりも、フォントや色使いなどを駆使して全体で季節感を出しましょう。
ハロウィンであればジャックオーランタンのカボチャや魔女、黒猫などのイラストが適しています。
オレンジや黒色が連想され、魔法の世界に登場するようなおしゃれな英字のフォントがハロウィンらしさを引き立てます。
クリスマスはモチーフがたくさんあるため、他社とは被らないデザインを作りやすいです。
ハロウィンと同じで外国のイベントですが、クリスマスはもっと家庭的で落ち着いた印象を与えられると雰囲気が出ます。
例えばフォントは同じ英字でも、手書きの筆記体にすると良いでしょう。
赤色と緑色を組み合わせることで、色だけでも表現できるのも一目で興味を惹きつけるのに便利です。

ターゲット層に合わせてデザインしていく

またターゲット層に合わせてデザインしていくことも忘れないようにしましょう。
子ども向けのお菓子であれば、大人向けよりももっと分かりやすくする必要があります。
最低限必要な情報量に留めるという前提のもとで、さらに削ることが多いです。
文字を大きくして、ポップなフォントと色で美味しさを表現します。
子どもに対しては文字によるアピールがあまり効果的ではないため、キャッチコピーよりも色やイラストにこだわります。
難しい漢字やアルファベットは子どもが読めない年齢のこともあり、商品名はひらがなやカタカナで表記します。
可愛かったりカッコよかったりすると人気が出る傾向を利用して、専用のイメージキャラクターを作成し大きくイラストに使うという方法もあります。
配色は商品が持つ特徴に従うことも大切ですが、子どもウケを意識するならば赤や黄色など、鮮やかな色から選ぶのが良いです。

シニア世代は大きく読みやすいことが絶対

大人向け商品はオシャレ感を出すためにくすみがかった色合いになることが多いですが、子どもは分かりやすく楽しそうで目立つものを手に取ります。
目立たせるためにキラキラやピカピカした素材を利用した商品も多いです。
一方でシニア世代をターゲットにすれば、これらの工夫点とは全く違うところに注意しなければなりません。
フォントはポップな印象を受けるかといったことは後回しで、大きく読みやすいことが絶対です。
線の細い明朝体は読みにくく、ゴシック体や手書き風で大きく表記します。
文字の色は黒色を最優先に選びましょう。
シニア世代は白内障などの目の病気を患っていることが多く、色によってはぼやけて何が書かれているか分かりません。
商品名を把握してもらうことは欠かせないので、強い色で目の病気でも比較的見えやすい黒が適しています。
キャッチコピーも同じように文字を大きくするため、他の年齢層向けと比べてより短い言葉選びが必要になります。
ターゲット層を明確にするために「お年寄り」という言葉を使いたくなりますが、シニア世代の中には高齢者扱いされるのを嫌う人が一定数います。

まとめ

直接的な表現は避けて、シンプルで上品なイメージを抱かせるのがコツです。
キャッチコピーは曖昧な表現では意味がないため直接的な表現ができないのはもどかしさもありますが、シニア向けのパッケージデザインは力の見せ所です。
また全世代に共通しているのが、箱が開けにくいなどの不便な形状は避けます。
老若男女が美味しさを期待しながら開封できるように、ハサミや強い力を必要としないパッケージにしましょう。